これは、牙大王がケンシロウの身内を探す為に冒した、 世にも恐ろしい体験です。 牙大王「息子達よ!! 近い内、ここに北斗と南斗の男が来る。 知っての通り、 南斗の男の妹はもう捕らえてある。 後は北斗の男の身内だけだ!!」 牙ザコ「おー!!」 牙大王「身内の情報は色々と聞いている。 今から捕らえに行くぞ!!」 牙ザコ「おー!!」 ……お前等、「おー」としか言えんのか? =とある町= 牙ザコ「親父〜、ここにケンシロウの兄が 来ているって話ですぜ。」 あ、「おー」以外の言葉を喋った。 牙大王「そうか……よし、探して来い!!」 そして、バラバラになったザコ達。 牙大王はその様子を遠くから見ていたが…… ザコの内数人が、一人のヘルメット男…… あのジャギに脅されているのを見つけた。 ジャギ「おいお前。 俺の名を言ってみろ!!」 牙大王「あの様子……まさかあいつは!?」 物凄い表情の牙大王。 その時の顔を例えるなら、 ケンシロウに秘孔を突かれて後3秒で死ぬザコの顔でした。 さて、肝心のザコの反応は……… 牙ザコ「お前の名前なんか知るかよ!! そんな事より、ケンシロウの兄が何処にいるか答えやがれ!!」 最悪の反応。 牙大王「ば、バカーーーーーーーー!!!」 ジャギ「知らないだと……… そうか、じゃあ死ねぇ!!」 その場で秘孔を突かれ、ザコ11人絶命。 牙ザコ「お、親父……助けてくれぇぇぇ……」 牙大王「馬鹿!!ワシを見るな!!」 ザコの行動は、大王の命を奪いかねない行為だった。 ジャギ「お前がこいつ等の親か………… 礼儀ってもんを知らないみたいだな、あぁ!?」 散弾銃を向けられる牙一族の皆さん。 牙大王「……た、退却ーーーー!!!」 一斉に逃げ出しました。 ………この時、逃げ遅れたザコ6名死亡。 牙大王「あ、危ない所だった…… あの北斗の男、とんでもない身内を持ってやがる!!」 牙ザコ「親父、そう怒らずに。 あの北斗の男にはもう二人兄がいるようですぜ。」 牙大王「そうか!!それで、今いる場所は?」 牙ザコ「次男のトキと言う男があの塔に。」 牙大王「よし、出発!!」 塔に向かい、歩き出す牙一族。 そして、塔の内部に侵入し、見た物は…… アミバ「ヒャ〜ハッハッハ!! 俺は天才だ〜!!!」 男「や、やめてぐれぇ!!」 悲鳴をあげている男の背中に、 これでもかという程指を突き刺しているアミバが……… 牙大王「あ、あれがトキだというのか?」 牙ザコ「た、多分………」 震えながらアミバを見る一族の皆さん。 ………これを読んでいる皆さんはもう分かると思いますが、 アミバは一族の気配に気付きました。 アミバ「あ〜?誰だお前等?」 牙大王「あ、いや、その…………新聞の集金に来ました。」 動揺のあまり、余りにも苦しすぎる逃げに出た大王。 アミバの反応は…… アミバ「あ、今財布持ってきますから……」 ……アホや。 アミバ「ええと、いくらですか?」 牙大王「1200円になります。」 アミバ「分かりました、今………ん?」 財布から1200円を取り出そうとしたとき、何かに気付いた。 アミバ「俺は新聞なんか取っていねぇよォォ!!!」 やっと、自分が新聞を取っていないことに気付いた。 アミバ「貴様等、騙したな……」 騙されたお前が悪いだろ。 牙大王「嫌な予感が……」 アミバ「ハブ!!こいつ等全員、デクにするぞ!!」 牙大王「やっぱりぃぃぃぃ!!」 悲鳴を上げ、ジャギの時と同じように逃げ出す一族。 この時、21人ほど捕まえられた……… 牙ザコ「お、親父〜!! 俺達を見捨てないでくれ〜〜〜〜!!」 牙大王「馬鹿!!ワシさえ居れば お前の代わりなどいくらでも出来るわ!!」 何とか逃げ出した大王と数十人の部下。 この時塔からは、ザコの断末魔が響いていた………… 牙ザコ「お、親父!! あの男は偽者のトキだ!!」 牙大王「なにぃ!? じゃあ本物はどこに居るんだ!!」 牙ザコ「カサンドラで囚われているそうですぜ!!」 牙大王「よし、出発!!」 カサンドラに向かっていく一族。 そして、カサンドラの入り口で…… ライガ「何者だ……」 牙大王「な、何だ!? 石像が動きやがった!!」 フウガ「どうやら、ここに挑戦しに来たみたいだな。」 牙大王「ち、違う!!」 フウガ&ライガ「なら我等がその力を試そう!!」 牙大王「違うって言ってるだろ!!」 だが、そんな事を聞かずに二人は突進してくる…… フウガ&ライガ「二神風雷拳!!!」 牙大王「て、撤収ーーーーー!!」 また逃げ出す。 もうここまで来るとお決まりのパターン…… この時、逃げ切れずに体を切り刻まれて5人ほど死亡。 牙ザコ「お、親父!! 北斗の男の長男がこの先の村にいるようですぜ!!」 牙大王「……今度こそはまともな奴だろうな……」 重い足取りで現場に向かっていく。 そして、現場で見たものは……… 牙ザコ「おい!!北斗の男の長男だな!!」 ラオウ「……それがどうした?」 牙ザコ「ちょっと俺達について来てもらうぞ!!」 あのラオウに偉そうな口を利くザコ。 それを見た大王の顔面が蒼白になる。 牙大王「け、拳王様ァァァァァァァァァァァ!!!」 ザコの末路決定。 ラオウ「天将奔烈!!」 牙ザコ「アギャビィィィィ!!」 ラオウの奥義を受け、消し炭となったザコ達……… この時、大王は真っ先に逃げていた。 牙ザコ「親父。 あの男の身内がまだ居ましたぜ。 しかも今度は女!!この先の街に!!」 牙大王「女?……… それならまだこちらにもチャンスはある!!」 すっかり機嫌を直し、 軽やかな足取りで街に向かっていく一族。 だが、そこに待っていたのは……… シュレン「何者だ!!」 牙大王「ご、護衛付き!?」 牙ザコ「ユリアを貰いに来た!!」 ヒューイ「何!?」 牙大王「よ、余計な事を言うんじゃねぇ!!」 シュレン「貴様等、生かしてはおけん!! 死んでもらうぞ!!」 ヒューイ「ひょわぁぁぁ!!!」 シュレン「五車炎情拳!!!」 牙ザコ「ギョヒイイイイ!!」 大王と数名に見捨てられ、数十人のザコが犠牲に……… 牙ザコ「親父、これで最後だ!! 修羅の国とか言う場所に北斗の男の実兄がいる!!」 牙大王「実兄?……行くしか無いか。」 もう絶望の表情しかしてい無い大王。 そして、船で修羅の国に乗り込むと……… 砂蜘蛛「侵入者か!!」 牙大王「な、何だお前は!?」 砂蜘蛛「俺はまだ名を名乗る事の許されぬ修羅!! ちょうど良い。 ここで貴様等を排除して、名を名乗れるようにしてやろう!!!」 牙大王「………もうやだ……」 ザコは殆ど砂蜘蛛に撲殺された。 もう残りは逃げ出した大王だけだった…… 牙大王「また集めなおしか……… まあ、ワシが居れば奴の代わりなどいくらでも出来るわ。」 漫画やアニメだとあっさりと死に、大した印象の無い大王。 だが、その影で、これだけの危険を冒していたのだ。 彼こそ、北斗最強のザコだろう…… |