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名探偵エヴァンゲリオン
PS2
ブロッコリー
アドベンチャー |
「ミサトさん、死体です」
天才捜査官となったシンジが名推理を展開するという、何がやりたいのかよく解らないアドベンチャーである。
システムは鋼鉄の〜シリーズから流用された10年――いやさ15年前のアドベンチャーのシステムを採用し、
目的地へ移動するだけで何度も何度もコマンドを選ばせるストレスシーンで証拠を集め、
現場検証、事情聴取を経て、逆転裁判とおぼしき死徒審判、
または肉弾戦、音ゲー、ボウリング、全裸で殴り合う等で決着をつけるというものである。
何を言っているのか解らないかも知れないが、そういうゲームなのである。
基本的に使徒を人間社会で事件を起こす死徒、
シンジ達を捜査官に置き換えて原作をなぞるパロディなのだが、
パッケージに「このゲームには暴力シーンやグロテスクな表現が〜」とある通り、
主要キャラがグロテスクな死に方をしたり、悲惨な最期を遂げたりとする。
ただのお笑いパロディゲームではない。
だからこそ、余計に何がやりたいのかよく解らないという、難解なゲームである。
推理物ということでストーリーはそれなりに凝ってはいるが、
最終的には結局、何がやりたかったのか私にはよく解らなかった。
恐らくこれは今作が“
何がやりたいのかよく解らない”がテーマだからであろう。
公式サイトで
林原めぐみ女史だけインタビューがないが、つまりそういうことなのである。
せめて移動システムを鋼鉄の〜から作り直していればエヴァゲーとしては悪くないキャラゲーなのだが、
蓄積するストレスを回避出来ないのは耐え難い。
ただ、エヴァゲーにしては珍しく、序盤から渚カヲルがセクシーボイスで長いセリフを多々喋ってくれるので、
彼のファンには良いキャラゲーとも言えよう。シンジとカヲルとで全裸で殴り合ったり、告白し合うことも可能。
このゲームは通常版の他に、設定資料集の付いた特装版、
さらに腕時計の付いたプレミアムBOXとの3ヴァージョンがある。
価格の方は特装版が+1000円の8190円、プレミアムBOXは何と強気の
2万6千円という、
いくら付属品が腕時計とはいえ
強気というよりもはや狂気と言える設定がされてある。
こんな値段でク●ゲーを買う人間はいない。
こんな値段でク●ゲーを買う人間はいなかったらしく、
捨て値で売られているのでどうしても腕時計の欲しい人は買ってみるのも良いかも知れない。
他、予約特典でキーホルダーにもなるライト付きのルーペ、最初から完成しているパズルが付属し、
ルーペの方はなかなかオシャレなデザインで使い心地の良いものとなっている。