考察 龍虎2は技の由来を間違ったのか?

虎煌拳――
最強の虎、ロバート・ガルシアを煌う(うやまう)拳

龍撃拳――
無敵の龍、リョウ・サカザキを撃つ拳

互いに互いの拳を認め、ライバルの証として分け合った龍虎の拳。
虎煌拳を使うリョウが無敵の龍であり、
龍撃拳のロバートが最強の虎なのはそういった経緯があるのだ。

しかし、なぜかシリーズを重ねて行く内に彼らの技には
リョウが虎でロバートが龍と解釈せざるを得ない名前が付いていった。
最たる所ではKOFシリーズだろう。
龍虎考察なのでKOFはあくまでパラレルワールドであり例外なのだが、
このシリーズではリョウに露骨に“猛虎〜”という技が、
ロバートには“九頭龍閃”や“龍翻蹴”など龍技が毎回のように追加されている。
ズバリ間違っているのだ。

しかし、実は本流である龍虎の拳シリーズでも、2の時点ですでに間違いの兆候が見られる。
新技であるリョウの虎咆、ロバートの龍牙、そして飛燕龍神脚。
実は本家でも間違っていたのだろうか?

その謎を解くため、故新声社の“龍虎の拳の謎”を開いてみよう。
そこでは龍虎スタッフオフィシャルでこう記述されている。

Q 「ビルトアッパー」は龍虎1と2ではなぜ名前が違うの?

A おおよその動きは「ビルトアッパー」に似ているが、
  実は微妙に変更され、その威力も大幅に変わるものになっていた。
  そこで名前も英語名から「虎咆」「龍牙」と
  リョウ、ロバートがそれぞれ名前を変更した。

ビルトアッパーとは言わずと知れた龍虎1での虎咆、龍牙。
ここで注目してもらいたいのは『リョウ、ロバートがそれぞれ名前を変更した』の部分である。

つまり……

結論 また互いに技名を譲り合っただけで間違ってはいない

推論だがこう考える事が出来なくもない。
しかし虎咆は虎の咆哮、龍牙は龍の牙から名付けられたのは間違いないため、
それらの技に虎煌拳、龍撃拳のような深い意味合いはないのだろう。
ここは単純にお互いの技名を譲り合ったものと考えられる。

飛燕龍神脚に関してはただ飛燕疾風脚、飛燕鳳凰脚等、
“飛燕”の名を冠する無数の技の一種であると結論づけた。
それがたまたま龍神だったというだけの問題で、龍神脚はリョウが使っても龍神脚なのだろう。
外伝で追加されたロバートの龍斬翔は、熊を殺した技が熊殺しと名付けられるケースと同様、
そのまま龍虎の闘いにおいて虎が龍を落とすべく翔ぶ様を表現していると考えれば自然だ。
同じくリョウの虎戯打ちも虎と戯れる拳という意味合いではなかろうか。
龍虎シリーズではあくまでリョウが龍であり、ロバートが虎なのだ。

ではなぜこんな間違いが起こってしまったのか?
その歴史を紐解いて行くとあるひとつの衝撃的な事実に行き当たった。


餓狼SP


あ。