考察 ユリはなぜ突然強くなったのか?
ユリの人格の変化はすでに考察により、
戦闘前後は興奮状態にあるということで結論を導けたが、
たった1年でズブの素人があそこまで力を付けてしまうとはどういうことだろうか?
いくらサカザキ家の血筋とはいえここまで急激な成長をされると
何か疑いたくなるのが心情というものだ。
ユリはなぜ突然にあそこまで強くなることが出来たのだろうか?
流派がさすがの極限流だとて、それならば何年も修行を重ね、
さらに体力的に勝る男性のリョウはどこまで強くなっているのか、という話になる。
そこで私はユリ流に一部アレンジされているという極限流の奥義の、
そのアレンジ部分に秘密があるのではないかと着目してみた。
ユリ流極限流のアレンジ部分としてまず真っ先に挙がるのが
ヒップアタックだろう。
足払いを出した瞬間に尻で抜けてくるCPUの暴挙に頬を赤らめた漢達は数知れない。
尻を武器とし、尻を極めんと1年間修練を重ね続けたのであろうユリの真骨頂である。
しかし、
そんなことはどうでも良いのだ。
私が目を付けたのは、彼女のオリジナル必殺技『
雷煌拳』である。
龍虎⇒餓狼に代表されるSNKの連結世界の中では
空中で気をコントロールするのは極めて難しく、リョウやギースでやっとのことらしい。
故新声社の餓狼伝説の謎にそのような記述がある。
だが雷煌拳という技ではなぜかユリのような小童が空中から気を放っているではないか。
これはどうしたことだろうか?
ユリもリョウやギース並に気のコントロールに長ける天才だったのだろうか?
いや天才ではあるかも知れないが、これは違う。
コマンドを見ての通り、空中虎煌拳、疾風拳とは違い、雷煌拳は地上入力なのだ。
つまり地上で気を練り、それを飛び上がって撃っているだけだろう。
空中でそのまま気を練って発射するような芸当はユリには無理なはずだ。
だがそれでもそのセンスは充分驚嘆に値する。
地上で練ったにせよ空中で形にして撃っているのである。
雷煌拳はただの技ではないはずだ。もっと何かある。
ではこの『雷煌拳』という名前はどうだろうか?
先の考察でも述べた通り、虎煌拳は虎を煌う拳という意味が根底にあっての命名だ。
それでは雷煌拳は……? ユリは雷を煌っているのか? 一体何のために?
ユリはなぜオリジナル技にこのような名前を付けたのだろうか?
そしてその謎を掘り下げた結果、私はある危険な結論に達してしまった。
雷を煌う、信仰する動機はただひとつ。
雷神教である。
この雷神教とは
餓狼考察でも答えの出たように
主に望月双角が信仰、解脱している密教で、信仰によって“暗黒の理力”という
強大な力を得ることが出来る宗教である。
|
これを極めた者は上の写真の双角のように雷神そのものの召喚すら可能で、
空を飛びながら広いサウスタウンを漫遊することなど造作も無いことである。 |
“
雷”を煌う“
空中”技、やはりユリが急激に強くなったのも…
結論 悪魔に魂を売ったため
ということなのである。
彼女は家族の足を引っ張らないがために密教に手を出し、悪魔に魂を売ったのだ。
けな気で、そして悲劇的な物語である。
戦闘前後に極度の興奮状態に入り性格が一変してしまうのも、
雷神から力を引き出しているためだろう。
雷神に祈りを捧げ、不思議な教典を虚空を見つめながら読んでいると
力が降りて来る反面、躁状態となってしまうのである。
ちょっとした目の下にクマが出来てる系の魔法少女だと思って貰えれば解り易い。
しかし強いとは言ったが、実はユリは実際のところ設定上さほど強いわけではないだろう。
外伝では、いくらサーベルを持っているとはいえ
やはりさほど強いとは思えないワイラーの従者、シンクレアに簡単に敗れ、
病院送りにされているのだ。
|
空中浮遊も出来ず、当然雷も召喚出来ない彼女からは
まだ踏ん切りが付かないのか信仰が足りず、
充分に力を引き出せないでいる様が窺える。
そのためまだあの程度の性格の変化で済み、
そして戦闘が絡まないときは普段の、普通の性格に戻れるのだろう。 |
ユリは今、瀬戸際に立たされているのだ。
KOFのユリは
もう手遅れ。