なんでも呪いにかかっていたらしいハンジャーの女達。
呪いの星はメルドではなかったのか。もう何でもアリなのか。
ハンジャーの女達はやけに事情に詳しかった。不自然なまでに事情に詳しかった。
ハンジャーがペラペラ喋っていたのだろうか。とりあえず情報を集める。
*「うらなんとで ちからをもっているのは
だいきょうせいのガルグよ。 でも そのうえに
うらなんとの ひうんのしょうが いるわ |
*「あかさそりは ガルグのぶかで
みつぎものをしないと わたしのように
うりにだされるの |
*「マレードをはいきょにして あなたの
おかあさんを ころしたのは あかさそりよ。 |
赤サソリぃぃ――――ッ!!
赤サソリのコンチクショウが支配する
イベリアの街!
ついに、ついに憎き仇敵の名が! 宿敵の存在が明らかに!
おのれ、許さん! うぬの身体叩き刻んで腐土と化してくれるわぁ!!
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*「おれは あかさそりだ!
はははっ おまえのむらをおそったのは
たしかに このおれだ!
*「なに? おまえの おふくろ?
ああ あのときのおんなか……!
ははははっ たしかにおれがころしたぜ! |
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赤くない。だたのおっさん。
宿敵、赤サソリはただの貧相なおっさんだった。
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*「グホッ! すべては だいきょうせい
ガルグさまのめいれい! ガルグさまは
ほくとが ふたたびあらわれるのをおそれた
*「だから ほくとそうけのいる おまえの
むらを おそったのだ……
すべての げんきょうは ガルグ
*「そして そのうえにたつ うらなんと
ひうんのしょう。 ふたりをたおさねば
ほくとに みらいはない! ゴホッ! |
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しかも親切に秘密をしゃべり、
忠告までしてくれてから死んだ。
…………
はっ! まっ…… まさか! 父さん!? 赤サソリは父さん!?
ガルグの命を受け心を殺して愛した女をその手にかけた……
しかしいつかとうえいがガルグを倒してくれるよう、
敢えてとうえいのいない間に村を襲った!
いずれ我が子に…… 討たれる日が来ることを知りながら……
んなわきゃあない。
一番盛り上がらないといけないところで見事に盛り下がった七星覇拳伝。
母の仇を
流れ作業で討ち、真の敵を
大凶星ガルグ、そして謎の
悲運の将と定める。
辿り着いた先は
うらなんとひうんのしょうのまちデスロレンス。
しかし肝心の悲運の将の城は固く閉ざされ、門番に妙な男までいる始末だった。
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*「おれは なんとひうんのしょう
しんえいたい たいちょうの レガン!
ここよりさきは とおさぬ! |
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漢喋りなのでどんな漢かと思ったら、
爆発した博士だった。
死、あるのみ。しかし悲運の城には入れない。
悲運の将…… 一体何者なのか。
次にやって来たのは
だいきょうせいのまちガルグタウン。
ここではなかなか有意義なガルグの話が聞けた。
何でもあの聖帝サウザーが赤子のガルグを見て危険を感じ、
殺そうとして思い留まったと言うではないか。これは恐ろしい。
そしてさらに目を引く情報が……
*「ガルグを くるわせたのは だいきょうせいの
しゅくめいだ |
そりゃ大凶なんて星に生まれればなぁ。
きっと生まれてこの方ただの一度も良いことなどなかったのだろう。そしてグレた。
サウザーも実際は赤子ガルグを見て、
「うわっ! こいつチョー大凶! ここは人思いに……」とかだったのだろう。
なんだか可哀相になって来た。
というかギャグだよね?
大凶の星はいくらなんでもジョークだよね? だって大凶だよ?
生まれつき大凶。追手内洋一(ガモウひろし)かっての。
そういえばこの北斗4では水鳥拳=義の星という風に
拳法ごとに宿星がセットでついてるみたいだけど、となるとガルグは
自ら大凶の拳に立候補した!?
ガルグは小学生時代は誰もが嫌うトイレ掃除に進んで名乗り出るような漢だったのか!?
自分も嫌いなのに隣りの子のピーマンを食べてあげるような漢だったのか!?
お、漢! ガルグ漢! おーとーこ! おーとーこ!
早く会いたくなって来たがその前に、
ガルグタウンには毎日誰かの首を斬らないと気がすまないらしい
ベルシダという迷惑な死刑執行人が居るのでそやつをシメることにする。
しかしこのゲーム、驚くべきことに
ダンジョンの構造が全部一緒だ。
いやマジで。マジだって、マジ! まぁ楽で良いが……
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*「おれは ガルグさまの ぶかの ベルシダだ
きさま しけいしっこうの じゃまをするきか! |
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そんなに狩りたければ自分の首を狩るんだな。
と、ケンシロウなら言うだろう。ベルシダを倒し斬首寸前だった村長を救出。
*「あなたに いっとかねば ならぬことがある。
なんときょくせいと うらなんと
だいきょうせいは ひょうりいったいなのじゃ
*「ガルグは さらに このしろのうえにいるぞ
しかし ガルグを たおすには サウザーさまの
けんでなければ むりじゃろう |
するとこんな情報をくれた。長老とはいつの時代も物知りな存在なのだ。
しかし大凶の星と表裏一体のサウザーの星……
実はサウザーは超ラッキーの星とかだったのではないだろうか。
実際あの不死身の身体こそラッキーの賜物だったのではないのか。
不死身の身体ラッキー♪ ラオウが避けてくれてラッキー♪ 有情拳で死ねてラッキー♪
ラッキー♪ クッキー♪ ラッキー♪ クッキー♪ 矢代亜紀〜♪ ……
サウザーの拳なくしてガルグは倒せないそうだが、
我らがとうえいパーティーは臆せず勇猛果敢にガルグに挑むことにした。
そうしないとストーリーが進まないからだ。長老を裏切るような行為だが仕方がない。
そこはそういうプログラムを組んだ東映のおじさんを恨んでくれ。
ガルグ「ふふっ! きたな ほくとのこぞうたち!
このらんせは うらなんとがとうちした!
わが りゅうおうけんの ちがさわぐ!
*「ほくとそうけの にんげんは のこらず
ころす! まずは とうえい きさまからだ
いくぜ! |
巨星激突!
こ、こいつがガルグ!
ち、違う! 今までの裏南斗とは
その品位・格調・スケールが圧倒的に違いすぎる!
いやそれよりも何よりも!
一目瞭然とうえいの顔が!
とうえいの顔が違いすぎる―――ッ!!
っていうか誰だお前ぇ―――ッ!!
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使用前 |
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使用後 |
嘘臭ッ!
結局この一対一(なぜ急に一対一!?)バトルは
闘守孔(守備力を上げる)を何度も突いたら
際限なく守備力が上がるという
テクニックを使い、ほぼ無敵状態までドーピングしてから攻撃に移るという
歴戦の闘いが生み出したレッドカードスレスレの奥義で戦を優位に進めた。
が、しかしやはりサウザーの拳なくしては勝てぬ相手なのか、
途中から攻撃が全部
になっていまい敗北。
全滅ペナルティーでお金が半分になるという哀しみを背負った。
イベントバトルなのに酷いじゃないか。
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こんなに哀しいのなら……
こんなに苦しいのなら……
金などいらぬぅ―――ッ!! |
というわけで
せんどうのタロウザに船を出して貰い。
凛々しくなったとうえい達は
じゅうじりょうのしまに出発するのだった。
金を失った哀しみに…… 自分の心を偽って……