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DEATH-TINY 3
狩人を狩る
（パオパオカフェの備品を）皆殺し（にするテリー）の饗宴（うたげ）
ということだったのだろうか？
真相は闇の彼方だが舞台はサウスタウン総合病院。
ものすご情けない顔で何かに怯えているダックのところに、
ジョーの容態を告げるためテリーがやって来た。
「やつの体力なら二・三週間で元にもどるそうだ」と安心した顔で話すテリーだが、
タン先生に教えて貰った治癒気功をなぜ使わないのだろうか？
今のお前では子供にも〜と言われたのを根に持っているのだろうか。
どうやら２になってテリーが回復魔法を使えるという設定もどこかへ消えたようだ。
正確に言えば１の途中ですでに消えていたわけだが。
突然キリッとした真剣な顔付きになるテリー。
何かを隠している様子のダックに話を聞こうとするが、
ダックはおどおどしながら「し、知らねぇ……」と俯くのみだった。
その態度にテリーは「とぼけてやがるといじめるぞ！」と、
今の時代では問題発言となる危険なセリフをダックへ放ち、
そして「みんなで逃げよう！」と身を乗り出す彼にさらにビンタを浴びせた。
完全にイジメっ子とイジメられっ子の図である。
テリーが睨み付ける中、とうとう語り出すダック。
その第一声は――
「く…… くわしい素姓はオレも知らねぇ……」
知らねぇのかよ！！
ボンボン餓狼特有の天然ボケ炸裂である。
その後続く、知らないわりには妙に詳しいダックの情報。
ギースが唯一手を出してはならぬと言った男、それがクラウザーらしい。
何かタン大人にも手出し厳禁だったような気がするが、
最終的にはGOサインを出したので、それは不問に処すべきなのだろう。
この世の悪を牛耳るギースとクラウザー。
ダックの話によると彼らは表社会はギース、裏社会はクラウザーと住み分け、
互いに反目しながらも力を認め合い、共存を図っていたという非常に複雑な間柄だったようだ。
ギースが死んだことによりクラウザーが動き出した。
しかしテリーが腑に落ちないのは、なぜクラウザーが自分達を狙うのかということだ。
自分達は何もギースを倒して表社会のボスになったわけではない。
そしてそもそもならばなぜアンディはさらわれてしまったのか？
様々な疑問が渦巻く中、
アンディのことは諦めようという画期的な提案をするダック。
そんなダックにテリーが不機嫌そうに投げつけた紙は、
アクセル・ホークのことが書かれた新聞だった。
ここは無言で投げつけられた意味があるのかも怪しい行動に
大袈裟なリアクションを返すダックの職人技に唸る場面である。
ボクシングのチャンプが新聞に載っていたくらいで何も驚くような要素は無い。
ちなみにオフィシャルのアクセルは現役チャンプではなく、引退済みの元チャンプである。
この程度の設定変更は別にとやかく言うほどのことでもないが、
実際は設定変更などではなく普通に間違えたのだろう。
そいつに聞けばアンディの居場所が判る、と脈絡のないことを呟き出すテリー。
ボンボンのテリーは前からどこか変だったが、とうとうアレになったのか？
疑問いっぱいのダックと舞。
しかしテリーは確かな根拠があって言っていたのだ。
「その写真をよく見ろ そのトランクスの紋章」
要約すればつまり、そいつのパンツをよく見てみろ！
という、舞に対してはややセクシャルハラスメントな発言なものの、
テリーはアンディを連れ去ったヘリの紋章を詳細に記憶していた。
普段から落ち着きがなく、そしてあの時もあんなに取り乱して絶叫していたのに
なぜそんな細かい部分を覚えているのか甚だ疑問だが。
ボンボンテリー、底の見えない漢である。
アンディのことを諦めるという大胆な発言により、
致死量に達するまで殴られるかに思われたダック。
しかしテリーはどこか寂しげな表情を浮かべていた。
そう、なんとなく流されそうになっていたが、
よくよく考えればこの戦いにダックを連れて行く必要は全く無いのだ。
むしろ足手まといである。
逃げたければひとりで勝手に逃げれば良いだけの話だったのだ。
「オレといっしょにくるこたぁない」
どこかおっさん臭いが、それがテリーの答えだった。
舞にも日本へ帰るよう促すテリー。しかし舞は動かなかった。
舞のアンディへの気持ちを知ったテリーは舞の同行を許可し、ダックに別れを告げる。
今、狼達の歯車が廻り始めた。
その時！ 全力で駆けて来るダック・キング！！
まぁそういうことで結局テリー、舞、ダックの３人で
アクセル・ホークの元へと旅立ったのであった。
しかしダックは未だにずっと「ギースさま」と忠義厚く呼んでいるのだが、
テリーはそこには怒ったりはしないのだろうか？
「リスト」という単語で突然キレたり等、ボンボンテリーの沸点は謎に満ちている。
――アメリカ ニューヨーク
繁華街を黒塗りの高級車が走る。
とっくに夜は深けているがそこだけはまだ明るい。
中では大男がケンタッキーっぽいつづりの入ったカップからチキンを取り出し、
吹き出しから「ムシャ ムシャ」と擬音を発しながらヨダレを垂らしてそれを食べていた。
何かライデンもこんな登場シーンだったと思うが、
後部座席に陣取る主はアクセル・ホークその人である。
繁華街を走り抜け、景色は住宅街へと移る。
すると自分の屋敷の前に３人の男女が待ち構えるように立っていた。
ブレーキを踏む運転手。
状況説明を受けたアクセルは黒服に一言だけを告げた。
「けちらせ」
当然、轢きにかかるのかと思ったらなぜか車を降りて殴りかかる人の良い黒服の男。
しかしそれが災いして激しく返り討ちに遭ってしまった。
そう、アクセルの進路を妨害しているのは言うまでもなく、
他人の好意は拳で返す、あのテリー・ボガード（と他二名）なのである。
そしてついに「ひき殺してやる!!」と車のアクセルを踏み抜く運転手！
アクセル・ホークなだけに！ アクセルなだけにアクセルを！！
猛スピードでテリーへと爆進する車！ 一体テリーはどうなってしまうんだー！？
バーンナックルーッ!!
それは強すぎるだろ。
ついには銃を取り出す黒服の用心棒だが、そこはカットに入った舞が銃を蹴り上げて終了。
アクセル・ホークを引きずり出すことに成功した。
そして彼はまだチキンを喰っていた。
テリーの名を聞いてハッと気付くアクセル。
「チンピラギースをたおしたというのはおまえか」
な、なにィー！？ あのギース様がチンピラだとー！？
まぁチンピラというよりパンチラだな、ボンボンギースは。
中で話そうというアクセルに言われるまま屋敷内に入るテリー達。
しかし大屋敷への道中でアクセルがチキンを投げると、それに飛びつき、喰らい尽くす獣の影が！
周囲を見渡すと……
アクセル曰く、これはドイツ産の狩猟犬ワイマラナーで、
命令ひとつで熊のノド笛も噛み切る獰猛な犬らしい！！
ちなみにそういうアクセルも囲まれている。彼は大丈夫なのだろうか。
しかしこの状況下でも「犬でオレが殺せるならやってみろ」と強気のテリー。
そりゃあ拳で突進する車を粉砕できるテリーは良いかも知れないが、
他の人はどうなるのだろうか。
そしてテリーの言葉にゲヘヘと悪人笑いを浮かべたアクセルはついに命令の口笛を吹いた！
襲い掛かる猛犬の群れ！ エロい狩猟犬は有無を言わさず舞に狙いを定め飛び掛る！！
犬は舞の必殺忍蜂を獣特有の俊敏な動きで躱すと鋭い牙で舞の肩口を食い千切ったー！！
やっちゃったよ！ テリー！ やっぱり何も考えてなかったよこの人！！
するとさすがにマズイと思ったのか、
「二人とも…… さがっていろ……」と、ひとりで一歩前へ出るテリー。
しかし四方を囲まれているのだから
前へ出ようが後ろに下がろうが全く関係ないと思うのだがこれは素人考えだろうか？
テリーはまるで無防備に、自ら犬に噛ませるかのように前面に立った。
本能の赴くままに喰らいつく狩猟犬達！ ガブ！！
牙がめり込み血が流れる。
しかしそれでもテリーの表情は崩れなかった。
「熊のノド笛かっきる牙ってのはー こんなもんかい」
破―――っ!!!
テリーが気合を込めると、深く喰らいついたはずの犬達は全て勢いよく吹き飛ばされたぁー！！
な、なるほどー！！
って、鋼霊身は服を破り散らして巨大化し、圧倒的パワーを引き出す技じゃなかったのか？
そもそも鋼霊身はきちんと伝授されていたのか？
私の記憶では結局、伝授されたのかされてないのかうやむやのままにタンを倒し、
最後はなぜか攻撃を吸収する技に化けていたはずだが。
テリーは服を破らずに身体だけ硬くできる天才なのだろうか。
鋼霊身も実は身につけていたのだろうか。
あるいは主人公が服を破って裸になるのはマズイとの判断かも知れないが、
そんなことを言ったらジョー・東はどうなる。
まぁとにかくテリーは実は鋼霊身を体得していて、
そして巨大化せずに身体だけ硬化させることが出来る天才ということのようだ。
そういうことでもう良いや。
しかしテリーが硬くなり、牙を通さなくなったのは良いが、
それで結局他の二人が助かったわけではないという矛盾を語り出すアクセル。
「ほう…… そうかい…… ならおまえら二人はどうだい？
おまえらの体もかたくなったわけじゃあるまい……」
全くもってその通りである。
勢いで騙されそうになったが、これで安全が約束されたのはテリーだけである。
アクセルの合図で舞とダックに飛び掛る狩猟犬ワイマラナー！
その様子に「ぬう……」と冷や汗を流すテリー！！
←アホ
そこで飛び出したのはボンボンお得意の即興技！！
パワーウエーブアラウンド!!
え！？ ラウンドウェイブ！？
バ、バカな！ このマンガの連載時期は餓狼２〜SPのはず！
なのになぜゆえRB餓狼のラウンドウェイブもどきがここで出ている！？
まさか！ ま、まさかやはり！！
SNKはボンボン奥義から技を拾っていた！？
真相は決して触れてはならない闇の彼方に有りそうですが、
KOFのMAX3辺りで次は是非バーンナックルハリケーンを出してくださいｍ(_ _)ｍ
先ほどからなぜかウェーブのエが大きいエになっているが、これはただの誤植だろう。
戦場で進化する（テキトーに思いついた）テリーの拳により、
そのほとんどが倒れた狩猟犬ワイマラナー。
残った数匹もテリーの眼光の前にもはや怯えるのみだった。
そして、知能も獣並だった。
DEATH-TINY 4
電気仕掛けの地獄
飼い主アクセルは怯え竦み、震える狩猟犬ワイマラナーをキッと睨み付けると
無言でそれを殴りつけた。
さらに素早く四方八方にパンチをばら撒き、残った犬を駆逐するアクセル。
ついに逃げ出す犬だったが、アクセルはそれをすら許さず、
力強くも軽快なステップで回り込むと首を掴み、そのまま絞め殺した。
カメラを引くと、そこは犬の死骸が無数に散らばるまさに地獄絵図。
むしろこちらが皆殺しの饗宴（うたげ）である。
プロローグに続いての犬への残虐シーンだが、作者様は何か犬に恨みでもあるのだろうか？
真相は謎にしても、動物愛護団体に訴えられないように気を付けて貰いたいものである。
「恐怖心をもった狩猟犬に生きる資格はない
誇りをもったまま死ぬ…… それが闘士の美学だ」
アクセルは趣味がラジコンで大切なものがお母さんという
わりと怖くない人だったはずなのだが、ボンボンアクセルはハードだ。
その行いが気に入らないテリー。
「そいつらはせいいっぱい闘った…… なにもはずべきところはねぇ
自分の手をよごさぬ闘いをしかけたてめぇこそ闘士じゃねぇだろ」
※自分の手を汚さない闘いの例
その言葉を軽く笑い飛ばしたアクセルに連れられ、屋内へと案内されるテリー達。
そこにはゲームでお馴染みの電流ロープのリングが用意されていた。
アクセルはそれをテリー達に見せるため、ロープに犬を投げつける。
すると犬は電流に激しく痙攣し、黒こげとなって死んでしまった。
また犬の残虐シーンである。
それでもテリーは怯まず、危険なリングへと足を踏み出した。
アクセルはグローブをはめ、万全の体勢でテリーを待ち受ける。
しかし巨体だが全く隙のない世界チャンプの構えにテリーが手を出しあぐねていると、
アクセルはついに自ら踏み込んで、重くキレるパンチを繰り出した！
テリーの頬が切れ、脳が揺れる！
そしてトドメはスマッシュボンバ―――ッ!!!
お馴染みのゴシャ！ という音を上げてぶっ飛ばされるテリー。
その様子に堪りかねたダックが「鋼霊身だ！ 鋼霊身だよぉ〜っ！」とアドバイスを送るのだが、
隣りの舞が深刻な顔をしてダメ出しを行った。
「テリーはもうやってる 鋼霊身はもうつかってるんだ！」
どこかで見たようなやり取りだが要するに、
と、こういうことである。
どうやらテリーはここで鋼霊身状態がノーマルと化したようだ。
つまり以後、タン大人がひた隠しにして来た八極聖拳秘奥技鋼霊身は、全く意味なし。
何の前触れもなく突然、「知っているか？ ボクサーがなぜグラブをつけるかを……」
と、ボクサーとグラブについてのうんちくを語り出すアクセル。
グラブはパンチ力を落とすために付けているとの認識が一般的だが、
実際はグラブが拳への衝撃をやわらげてくれることによって
躊躇なく本気のパンチを出せるため、逆にパンチ力は増すことになる。
しかもグラブを付けたパンチは重さが増すため、相手の脳への衝撃も強くなる。
という、 わりと有名なよく聞く話だ。
要するにいくら鋼霊身で身体を固めても無駄だ、と言いたかったようだ。
そしてこれにリアクション職人のダックが「何ィー！？」と驚愕。
仮にも格闘家なのに知らなかったらしい。
うんちくも終わり、アクセルは意気揚々と超必殺のアクセルラッシュを繰り出した。
そしてフィニッシュはライン飛ばしのぉ…… アトミックボンバー！！
あー！ そ、そうだ！ このステージでラインに飛ばされてしまってはー！？
と思われたがテリーはコーナーの鉄柱を掴み、反動を付けて綺麗にリング内に着地した。
なぜ剥き出しの鉄柱に都合よく電流が流れていないのかはわりと謎だが、
しっかりと絶縁しているようだ。プラスチックなのか？
息を切らせながら、血まみれでパンチを連打するテリー。
当然、攻撃を吸収するという設定は消えたのでダメージは大きいのだが、
それを差し引いてもテリーのパンチを全て躱すアクセルのテクニックは見事だった。
だが、実はテリーはこれまでパンチしか出していない。
蹴りも交えて闘えとのダックの忠告を無視し、
テリーはあくまでボクシングルールでアクセルと闘うと宣言した。
そこでこれ系キャラのお約束として怒り狂うのかと思ったら、逆に呆れかえるアクセル・ホーク。
「おまえ…… おかしいんじゃねぇか……？」
ボンボンアクセルは気が付けばクールガイ。
エッサッサ！ エッサッサ！ とやかましい原作アクセルとは違い、
大人の対応を心得た好漢と言えるだろう。
一発も当たらないパンチでどうやって勝つつもりなのかと問いながらさらにパンチを浴びせるアクセル。
しかしテリーは不敵に言い放った。
「こっちにゃパンチをあてる…… "秘策" ……があっから……さ！」
秘策のフォントが大きい！
アクセルも「秘策だと〜っ！？」と口を尖らせる。
さらに口が好調になって来たテリーはまだまだ止まらない。
ひどく嘘くさいこの発言を聞いてテリーのハッタリだと判断する余裕のアクセル。
ここでも大人の対応を崩さない。
少し前にゲヘヘ！ と笑っていたとは思えない大人ぶりだ。
決着を付けるべくアクセルは最後のパンチを繰り出した！
そしてテリーも同時に動く！！
ガシィ……ッ！！
激突音の後に響いて来たのはアクセルの絶叫だった。
「うぎゃああーッ」
テリーが狙っていたのはアクセルの拳。
相手のパンチにパンチをぶつけ、拳を破壊するというカウンターがテリーの秘策だったのだ。
実戦においては打ち出される拳にこそ隙がある！
拳技互角ならば我が拳は敵の拳そのものを破壊するが奥義！
「どうした……？ グラブは素手より強いんじゃなかったか？」
完璧にアクセルの拳を破壊したテリーは口でも容赦なくカウンターを浴びせる。
もはや勝負あり！ さぁトドメだ！！
バキャッ！ ダダン！
拳に道具はいらねぇ！
魂のはいった拳なら――――
どんなもんでも打ちぬくぜーっ!!!!
どんなもんでも打ちぬくぜーっ!!!!
崩れ落ちたアクセルにガニ股でクラウザー、ひいてはアンディの居場所を問いただすテリー。
しかしアクセルは口を割らない。
「そ…… そいつはいえねぇな…… な い…… くら勝負に負け…… たといえ
ク…… クラウザーさ…… まを売るようなこたぁ…… できねぇ……」
忠義に厚く、誇り高いボクシング不敗のチャンプ。
つい先刻、犬をけしかけて喰らい殺そうとしていた男はもういない。
と、頑なに口を閉ざしたアクセルだが、次のコマでは
ほんのり口を割っていた。
そしてふらふらと立ち上がった彼は自らロープに背をもたげ、電流を浴びて死去。
闘士の美学に散った。
彼の死に様にいたく感動したテリーは王者の言葉を信じ、一路、韓国を目指す。
すでに倒したはずのキム・カッファンに、なぜ韓国で会えるのか。
しかし謎をはらんだアクセルの遺言の先にどんな危険が待っていようと、
弟、アンディを救うため、テリーは進み、闘い続けるのだ。
狩人を狩る
（パオパオカフェの備品を）皆殺し（にするテリー）の饗宴（うたげ）
ということだったのだろうか？
真相は闇の彼方だが舞台はサウスタウン総合病院。
ものすご情けない顔で何かに怯えているダックのところに、
ジョーの容態を告げるためテリーがやって来た。
「やつの体力なら二・三週間で元にもどるそうだ」と安心した顔で話すテリーだが、
タン先生に教えて貰った治癒気功をなぜ使わないのだろうか？
今のお前では子供にも〜と言われたのを根に持っているのだろうか。
どうやら２になってテリーが回復魔法を使えるという設定もどこかへ消えたようだ。
正確に言えば１の途中ですでに消えていたわけだが。
突然キリッとした真剣な顔付きになるテリー。
何かを隠している様子のダックに話を聞こうとするが、
ダックはおどおどしながら「し、知らねぇ……」と俯くのみだった。
その態度にテリーは「とぼけてやがるといじめるぞ！」と、
今の時代では問題発言となる危険なセリフをダックへ放ち、
そして「みんなで逃げよう！」と身を乗り出す彼にさらにビンタを浴びせた。
完全にイジメっ子とイジメられっ子の図である。
テリーが睨み付ける中、とうとう語り出すダック。
その第一声は――
「く…… くわしい素姓はオレも知らねぇ……」知らねぇのかよ！！
ボンボン餓狼特有の天然ボケ炸裂である。
その後続く、知らないわりには妙に詳しいダックの情報。
ギースが唯一手を出してはならぬと言った男、それがクラウザーらしい。
何かタン大人にも手出し厳禁だったような気がするが、
最終的にはGOサインを出したので、それは不問に処すべきなのだろう。
この世の悪を牛耳るギースとクラウザー。
ダックの話によると彼らは表社会はギース、裏社会はクラウザーと住み分け、
互いに反目しながらも力を認め合い、共存を図っていたという非常に複雑な間柄だったようだ。
ギースが死んだことによりクラウザーが動き出した。
しかしテリーが腑に落ちないのは、なぜクラウザーが自分達を狙うのかということだ。
自分達は何もギースを倒して表社会のボスになったわけではない。
そしてそもそもならばなぜアンディはさらわれてしまったのか？
様々な疑問が渦巻く中、
アンディのことは諦めようという画期的な提案をするダック。
そんなダックにテリーが不機嫌そうに投げつけた紙は、
アクセル・ホークのことが書かれた新聞だった。
ここは無言で投げつけられた意味があるのかも怪しい行動に
大袈裟なリアクションを返すダックの職人技に唸る場面である。
ボクシングのチャンプが新聞に載っていたくらいで何も驚くような要素は無い。
ちなみにオフィシャルのアクセルは現役チャンプではなく、引退済みの元チャンプである。
この程度の設定変更は別にとやかく言うほどのことでもないが、
実際は設定変更などではなく普通に間違えたのだろう。
そいつに聞けばアンディの居場所が判る、と脈絡のないことを呟き出すテリー。
ボンボンのテリーは前からどこか変だったが、とうとうアレになったのか？
疑問いっぱいのダックと舞。
しかしテリーは確かな根拠があって言っていたのだ。
「その写真をよく見ろ そのトランクスの紋章」
要約すればつまり、そいつのパンツをよく見てみろ！
という、舞に対してはややセクシャルハラスメントな発言なものの、
テリーはアンディを連れ去ったヘリの紋章を詳細に記憶していた。
普段から落ち着きがなく、そしてあの時もあんなに取り乱して絶叫していたのに
なぜそんな細かい部分を覚えているのか甚だ疑問だが。
ボンボンテリー、底の見えない漢である。
アンディのことを諦めるという大胆な発言により、
致死量に達するまで殴られるかに思われたダック。
しかしテリーはどこか寂しげな表情を浮かべていた。
そう、なんとなく流されそうになっていたが、
よくよく考えればこの戦いにダックを連れて行く必要は全く無いのだ。
むしろ足手まといである。
逃げたければひとりで勝手に逃げれば良いだけの話だったのだ。
「オレといっしょにくるこたぁない」
どこかおっさん臭いが、それがテリーの答えだった。
舞にも日本へ帰るよう促すテリー。しかし舞は動かなかった。
舞のアンディへの気持ちを知ったテリーは舞の同行を許可し、ダックに別れを告げる。
今、狼達の歯車が廻り始めた。
その時！ 全力で駆けて来るダック・キング！！
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「オレがまちがってた オレはこの街でずっと…… ギースさまにおびえながらくらしてきた おまえがヤツをたおし平和の味（中略）にげたらまたおなじになっちまう！ 自分の人生は自分の手できりひらきてえんだ!!」 |
まぁそういうことで結局テリー、舞、ダックの３人で
アクセル・ホークの元へと旅立ったのであった。
しかしダックは未だにずっと「ギースさま」と忠義厚く呼んでいるのだが、
テリーはそこには怒ったりはしないのだろうか？
「リスト」という単語で突然キレたり等、ボンボンテリーの沸点は謎に満ちている。
――アメリカ ニューヨーク
繁華街を黒塗りの高級車が走る。
とっくに夜は深けているがそこだけはまだ明るい。
中では大男がケンタッキーっぽいつづりの入ったカップからチキンを取り出し、
吹き出しから「ムシャ ムシャ」と擬音を発しながらヨダレを垂らしてそれを食べていた。
何かライデンもこんな登場シーンだったと思うが、
後部座席に陣取る主はアクセル・ホークその人である。
繁華街を走り抜け、景色は住宅街へと移る。
すると自分の屋敷の前に３人の男女が待ち構えるように立っていた。
ブレーキを踏む運転手。
状況説明を受けたアクセルは黒服に一言だけを告げた。
「けちらせ」
当然、轢きにかかるのかと思ったらなぜか車を降りて殴りかかる人の良い黒服の男。
しかしそれが災いして激しく返り討ちに遭ってしまった。
そう、アクセルの進路を妨害しているのは言うまでもなく、
他人の好意は拳で返す、あのテリー・ボガード（と他二名）なのである。
そしてついに「ひき殺してやる!!」と車のアクセルを踏み抜く運転手！
アクセル・ホークなだけに！ アクセルなだけにアクセルを！！
猛スピードでテリーへと爆進する車！ 一体テリーはどうなってしまうんだー！？
バーンナックルーッ!!それは強すぎるだろ。
ついには銃を取り出す黒服の用心棒だが、そこはカットに入った舞が銃を蹴り上げて終了。
アクセル・ホークを引きずり出すことに成功した。
そして彼はまだチキンを喰っていた。
テリーの名を聞いてハッと気付くアクセル。
「チンピラギースをたおしたというのはおまえか」
な、なにィー！？ あのギース様がチンピラだとー！？
まぁチンピラというよりパンチラだな、ボンボンギースは。
中で話そうというアクセルに言われるまま屋敷内に入るテリー達。
しかし大屋敷への道中でアクセルがチキンを投げると、それに飛びつき、喰らい尽くす獣の影が！
周囲を見渡すと……
アクセル曰く、これはドイツ産の狩猟犬ワイマラナーで、
命令ひとつで熊のノド笛も噛み切る獰猛な犬らしい！！
ちなみにそういうアクセルも囲まれている。彼は大丈夫なのだろうか。
しかしこの状況下でも「犬でオレが殺せるならやってみろ」と強気のテリー。
そりゃあ拳で突進する車を粉砕できるテリーは良いかも知れないが、
他の人はどうなるのだろうか。
そしてテリーの言葉にゲヘヘと悪人笑いを浮かべたアクセルはついに命令の口笛を吹いた！
襲い掛かる猛犬の群れ！ エロい狩猟犬は有無を言わさず舞に狙いを定め飛び掛る！！
犬は舞の必殺忍蜂を獣特有の俊敏な動きで躱すと鋭い牙で舞の肩口を食い千切ったー！！
やっちゃったよ！ テリー！ やっぱり何も考えてなかったよこの人！！
するとさすがにマズイと思ったのか、
「二人とも…… さがっていろ……」と、ひとりで一歩前へ出るテリー。
しかし四方を囲まれているのだから
前へ出ようが後ろに下がろうが全く関係ないと思うのだがこれは素人考えだろうか？
テリーはまるで無防備に、自ら犬に噛ませるかのように前面に立った。
本能の赴くままに喰らいつく狩猟犬達！ ガブ！！
牙がめり込み血が流れる。
しかしそれでもテリーの表情は崩れなかった。
「熊のノド笛かっきる牙ってのはー こんなもんかい」
破―――っ!!!テリーが気合を込めると、深く喰らいついたはずの犬達は全て勢いよく吹き飛ばされたぁー！！
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「おお！ 鋼霊身だ！！ テリーは一瞬で自分の肉体を鉄よりかたくしたんだーっ！！」 |
な、なるほどー！！
って、鋼霊身は服を破り散らして巨大化し、圧倒的パワーを引き出す技じゃなかったのか？
そもそも鋼霊身はきちんと伝授されていたのか？
私の記憶では結局、伝授されたのかされてないのかうやむやのままにタンを倒し、
最後はなぜか攻撃を吸収する技に化けていたはずだが。
テリーは服を破らずに身体だけ硬くできる天才なのだろうか。
鋼霊身も実は身につけていたのだろうか。
あるいは主人公が服を破って裸になるのはマズイとの判断かも知れないが、
そんなことを言ったらジョー・東はどうなる。
まぁとにかくテリーは実は鋼霊身を体得していて、
そして巨大化せずに身体だけ硬化させることが出来る天才ということのようだ。
そういうことでもう良いや。
しかしテリーが硬くなり、牙を通さなくなったのは良いが、
それで結局他の二人が助かったわけではないという矛盾を語り出すアクセル。
「ほう…… そうかい…… ならおまえら二人はどうだい？
おまえらの体もかたくなったわけじゃあるまい……」
全くもってその通りである。
勢いで騙されそうになったが、これで安全が約束されたのはテリーだけである。
アクセルの合図で舞とダックに飛び掛る狩猟犬ワイマラナー！
その様子に「ぬう……」と冷や汗を流すテリー！！
←アホそこで飛び出したのはボンボンお得意の即興技！！
パワーウエーブアラウンド!!
え！？ ラウンドウェイブ！？
バ、バカな！ このマンガの連載時期は餓狼２〜SPのはず！
なのになぜゆえRB餓狼のラウンドウェイブもどきがここで出ている！？
まさか！ ま、まさかやはり！！
SNKはボンボン奥義から技を拾っていた！？
真相は決して触れてはならない闇の彼方に有りそうですが、
KOFのMAX3辺りで次は是非バーンナックルハリケーンを出してくださいｍ(_ _)ｍ
|
「うおお やったーい！ パワーウエーブを四方にちらし 犬をふっとばした―――っ!!」 |
先ほどからなぜかウェーブのエが大きいエになっているが、これはただの誤植だろう。
戦場で進化する（テキトーに思いついた）テリーの拳により、
そのほとんどが倒れた狩猟犬ワイマラナー。
残った数匹もテリーの眼光の前にもはや怯えるのみだった。
|
「ヘヘ…… すげえ すげえやテリー 狼（テリー）は熊より強ぇ!!!!」 |
そして、知能も獣並だった。
DEATH-TINY 4
電気仕掛けの地獄
飼い主アクセルは怯え竦み、震える狩猟犬ワイマラナーをキッと睨み付けると
無言でそれを殴りつけた。
さらに素早く四方八方にパンチをばら撒き、残った犬を駆逐するアクセル。
ついに逃げ出す犬だったが、アクセルはそれをすら許さず、
力強くも軽快なステップで回り込むと首を掴み、そのまま絞め殺した。
カメラを引くと、そこは犬の死骸が無数に散らばるまさに地獄絵図。
むしろこちらが皆殺しの饗宴（うたげ）である。
プロローグに続いての犬への残虐シーンだが、作者様は何か犬に恨みでもあるのだろうか？
真相は謎にしても、動物愛護団体に訴えられないように気を付けて貰いたいものである。
「恐怖心をもった狩猟犬に生きる資格はない
誇りをもったまま死ぬ…… それが闘士の美学だ」
アクセルは趣味がラジコンで大切なものがお母さんという
わりと怖くない人だったはずなのだが、ボンボンアクセルはハードだ。
その行いが気に入らないテリー。
「そいつらはせいいっぱい闘った…… なにもはずべきところはねぇ
自分の手をよごさぬ闘いをしかけたてめぇこそ闘士じゃねぇだろ」
※自分の手を汚さない闘いの例
その言葉を軽く笑い飛ばしたアクセルに連れられ、屋内へと案内されるテリー達。
そこにはゲームでお馴染みの電流ロープのリングが用意されていた。
アクセルはそれをテリー達に見せるため、ロープに犬を投げつける。
すると犬は電流に激しく痙攣し、黒こげとなって死んでしまった。
また犬の残虐シーンである。
それでもテリーは怯まず、危険なリングへと足を踏み出した。
アクセルはグローブをはめ、万全の体勢でテリーを待ち受ける。
しかし巨体だが全く隙のない世界チャンプの構えにテリーが手を出しあぐねていると、
アクセルはついに自ら踏み込んで、重くキレるパンチを繰り出した！
テリーの頬が切れ、脳が揺れる！
そしてトドメはスマッシュボンバ―――ッ!!!
お馴染みのゴシャ！ という音を上げてぶっ飛ばされるテリー。
その様子に堪りかねたダックが「鋼霊身だ！ 鋼霊身だよぉ〜っ！」とアドバイスを送るのだが、
隣りの舞が深刻な顔をしてダメ出しを行った。
「テリーはもうやってる 鋼霊身はもうつかってるんだ！」
どこかで見たようなやり取りだが要するに、
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「心配することはない！ この勝負テリーの勝ちだ！ 例の鋼霊身のことを忘れてやしないか？ 今のテリーなら最大10倍ぐらいまでの硬さまでなら なんとか耐えられるんでしょ？] |
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「そっ そうか！！」 |
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「残念だったな…… 今使っておるのがその鋼霊身なのだ……」 |
と、こういうことである。
どうやらテリーはここで鋼霊身状態がノーマルと化したようだ。
つまり以後、タン大人がひた隠しにして来た八極聖拳秘奥技鋼霊身は、全く意味なし。
何の前触れもなく突然、「知っているか？ ボクサーがなぜグラブをつけるかを……」
と、ボクサーとグラブについてのうんちくを語り出すアクセル。
グラブはパンチ力を落とすために付けているとの認識が一般的だが、
実際はグラブが拳への衝撃をやわらげてくれることによって
躊躇なく本気のパンチを出せるため、逆にパンチ力は増すことになる。
しかもグラブを付けたパンチは重さが増すため、相手の脳への衝撃も強くなる。
という、 わりと有名なよく聞く話だ。
要するにいくら鋼霊身で身体を固めても無駄だ、と言いたかったようだ。
そしてこれにリアクション職人のダックが「何ィー！？」と驚愕。
仮にも格闘家なのに知らなかったらしい。
うんちくも終わり、アクセルは意気揚々と超必殺のアクセルラッシュを繰り出した。
そしてフィニッシュはライン飛ばしのぉ…… アトミックボンバー！！
あー！ そ、そうだ！ このステージでラインに飛ばされてしまってはー！？
と思われたがテリーはコーナーの鉄柱を掴み、反動を付けて綺麗にリング内に着地した。
なぜ剥き出しの鉄柱に都合よく電流が流れていないのかはわりと謎だが、
しっかりと絶縁しているようだ。プラスチックなのか？
息を切らせながら、血まみれでパンチを連打するテリー。
当然、攻撃を吸収するという設定は消えたのでダメージは大きいのだが、
それを差し引いてもテリーのパンチを全て躱すアクセルのテクニックは見事だった。
だが、実はテリーはこれまでパンチしか出していない。
蹴りも交えて闘えとのダックの忠告を無視し、
テリーはあくまでボクシングルールでアクセルと闘うと宣言した。
そこでこれ系キャラのお約束として怒り狂うのかと思ったら、逆に呆れかえるアクセル・ホーク。
「おまえ…… おかしいんじゃねぇか……？」
ボンボンアクセルは気が付けばクールガイ。
エッサッサ！ エッサッサ！ とやかましい原作アクセルとは違い、
大人の対応を心得た好漢と言えるだろう。
一発も当たらないパンチでどうやって勝つつもりなのかと問いながらさらにパンチを浴びせるアクセル。
しかしテリーは不敵に言い放った。
「こっちにゃパンチをあてる…… "秘策" ……があっから……さ！」
秘策のフォントが大きい！
アクセルも「秘策だと〜っ！？」と口を尖らせる。
さらに口が好調になって来たテリーはまだまだ止まらない。
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「いままでおまえのパンチをくったのも…… オレの拳が空をきったのも…… すべてそのタイミングをはかるため！」 |
ひどく嘘くさいこの発言を聞いてテリーのハッタリだと判断する余裕のアクセル。
ここでも大人の対応を崩さない。
少し前にゲヘヘ！ と笑っていたとは思えない大人ぶりだ。
決着を付けるべくアクセルは最後のパンチを繰り出した！
そしてテリーも同時に動く！！
ガシィ……ッ！！
激突音の後に響いて来たのはアクセルの絶叫だった。
「うぎゃああーッ」
テリーが狙っていたのはアクセルの拳。
相手のパンチにパンチをぶつけ、拳を破壊するというカウンターがテリーの秘策だったのだ。
実戦においては打ち出される拳にこそ隙がある！
拳技互角ならば我が拳は敵の拳そのものを破壊するが奥義！
「どうした……？ グラブは素手より強いんじゃなかったか？」
完璧にアクセルの拳を破壊したテリーは口でも容赦なくカウンターを浴びせる。
もはや勝負あり！ さぁトドメだ！！
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「拳に道具はいらねぇ！ 魂のはいった拳なら―――― どんなもんでも打ちぬくぜーっ!!!!」 |
バキャッ！ ダダン！
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「ワンパン…… 一発（ワンパン）で不敗王者を マットにしずめたーっ！！」 |
拳に道具はいらねぇ！ 魂のはいった拳なら―――― どんなもんでも打ちぬくぜーっ!!!!どんなもんでも打ちぬくぜーっ!!!!
崩れ落ちたアクセルにガニ股でクラウザー、ひいてはアンディの居場所を問いただすテリー。
しかしアクセルは口を割らない。
「そ…… そいつはいえねぇな…… な い…… くら勝負に負け…… たといえ
ク…… クラウザーさ…… まを売るようなこたぁ…… できねぇ……」
忠義に厚く、誇り高いボクシング不敗のチャンプ。
つい先刻、犬をけしかけて喰らい殺そうとしていた男はもういない。
と、頑なに口を閉ざしたアクセルだが、次のコマでは
ほんのり口を割っていた。そしてふらふらと立ち上がった彼は自らロープに背をもたげ、電流を浴びて死去。
闘士の美学に散った。
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「な…… なんてやつだ たった一度の敗北でみずから死をえらぶとは…… これが…… 王者の誇りってやつか……」 |
彼の死に様にいたく感動したテリーは王者の言葉を信じ、一路、韓国を目指す。
すでに倒したはずのキム・カッファンに、なぜ韓国で会えるのか。
しかし謎をはらんだアクセルの遺言の先にどんな危険が待っていようと、
弟、アンディを救うため、テリーは進み、闘い続けるのだ。