考察 神楽ちづるは何をしたのか?
KOF'97、ひいてはオロチ編の真のエンディングを見るためには特殊チームを結成する必要がある。
京、庵、神楽の3名で作る特殊エディット、三種の神器チームだ。
八神が封じ、草薙が払う。そして神楽が護り続けるという運命を持った3人。
しかし庵に流れるオロチの血は暴走し、標的を京に定めてしまう。
刹那、庵が掴んだのはオロチの首だった。
庵は呪われた血の宿業に打ち勝ったのだ。
図らずもオロチを封じる八神。
後はそこに草薙の拳を叩き込むだけだ! しかし……
オロチと八神が作り出した力場に草薙の力をぶつけることは、
同時に三者の消滅を意味するのだった。
八尺瓊の先祖の声を聴き、拳を打つ覚悟を決める京。
「ケリをつける。
神楽、フォローできるか?」
「やってみるわ・・・
私も神器の一人“護りし者”ですもの」
そして神楽ちづるが行ったフォローとは、
「草薙!早く!!」
京を急かすだけである。
しかしそれではあまりにも不自然。
護る者は文字通り封印を護るのが任務とはいえ、
自信あり気にフォローを引き受けながら声をかけるだけというのはどうにも腑に落ちない。
これは何かある。
神楽ちづるはこの時、何かを行っていたはずだ。
それは何か?
ちづるの構えに注目してみて欲しい。答えはこれだ。
京「ケリをつける。
神楽、フォローできるか?」
ちづる「やってみるわ・・・
私も神器の一人“護りし者”ですもの」
ちづる「草薙!早く!!」
京(マジかよ!?)
結論 押した
そのまま京は心の準備もままならぬままに慣性の法則に従って無式を繰り出してしまうのである。
その後の悲劇はご存知の通り。
三神器、固い絆の連携攻撃でオロチはついに消滅するのだが京も庵も行方不明となり、
京に至ってはネスツなる組織に捕獲され山のようにクローンを作られてしまう。
その際、ちづるは続編にこそ出ていないが、
当然のようにこの修羅場からただ一人
無傷で生還している。
頑張りすぎても損をするだけという現実を暗に示す、社会風刺的なエピソードと言えるだろう。