公式Web
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KOFがすでにドリームマッチとは呼べぬ場所へ走り抜けてしまった昨今、
本当のドリームマッチをプレイしたいというNEOGEOファン長年の思いが、
ついに、10年越しの願いがついに叶うときが来た!
それが夢のタッグバトル型対戦格闘、NEOGEO BATTLE COLISEUM! |
餓狼龍虎KOFに加えて侍魂風雲月華、メタスラ、キンモンからも選りすぐり!
さらに“SNK”ではなく“NEOGEO”というその名に違わず、
なんと今作では知らぬ間に版権をGETしていたADKキャラまでもが参戦するというではないか!
ハンゾウ、フウマが! キサラがマッドマンがテリーや京庵とついに激突するのだ!
と、企画事体は大いに盛り上がったのだが、
公式で公開される数々の動画でしんしんと不穏な空気が……
な、何か挙動が変じゃない? SEも相変わらずパスパス言ってるし…… それに絵もヘ…… ガクガ……
いやいや、
これはまだ開発中だからだ。
それに、動画のレートが低いからガクガクしてたり、SEが悪かったり、挙動が不自然なんだね。
そうに違いない。そう思われていたのだが、ロケテストで暴かれたNBCは
そのままだったらしい。
延期に延期を繰り返し、何度か行われたロケテでも結局、根本的な解決へは辿り着けず、
しかも発表されたシステムの中にはあの悪名高いGCステップが存在。
SVC2じゃねぇか、コレ!
以上を持ちまして、今作品のネット上のネガティブキャンペーンは
発売前から大爆発となった。
そう、
発売前からである。
今回、やはり事務的だったNEOWAVEの公式サイトとは違い、
NBCはファンの声や質問を投函して貰い、それにスタッフが答えるというコーナーが用意された。
加えて当然、ロケテストの参加者からの意見を反映し、
かなりゲーム内容に手が加わったという過程がある。
“プレイヤーの意見を汲んでこうしました”という正式なアナウンスがあったわけではないので
一部間違っているかも知れないが、とりあえず一人倒された時点で試合終了だったシステムが
二人KOされるまで続くようになったのと、ステップのみだったダッシュ行動にランも加わったのは確実か。
結局、及第点に届いたとは言えないために微妙だが、SEも迫力が出るように変更されている。
後は、これはさらに確信がないのだが、前転的なシステムが欲しいというKOFファンの声で
タクティカルステップが付いたような気がする(ただ細かいシステム発表が遅かっただけ?)
しかし、そんな経緯がありながらも、やはりネガティブキャンペーンは発売後も続くことになる。
満場一致でフォロー出来ない最悪の仕様がCPU戦だろう。
先の通り二人がKOされるまで対戦が続くよう変更されたのは実は
対人戦のみで、
CPU戦では一人KOされた時点でゲームオーバーなのである。
それだけならまだ良かったのだが、これがさらに
時間制限を与えられたサバイバル形式なのである。
敵を倒しても基本、体力は回復しないし、時間制限を超えたら強制的にボスが出現して終わりだ。
僕は最初に格ゲー、スト2の面白かった部分は、明らかにCPU性能を有しており、
プレイヤーキャラ以上の性能を持っていて当然のベルトアクションやシューティングと違い、
CPUと同じ条件で闘える、頑張り次第で勝てる可能性があるという
不公平のないゲーム性だと認識しているので、
家庭用のオマケモードでさえ自分だけ回復しないモード等には手を出さないのだが、
NBCにはこの変則サバイバルしかない。
時間制限があるうえに対戦とルールが違うこの仕様で練習しろというのはハッキリ言って無理な話で、
また対戦待ちしようにもやはり(短い)時間制限があるために対戦相手が現れる前に終了、
という事態が起こり易くなってしまった。
その弊害はさらに広がり、せっかくの新キャラやADKキャラの研究が進まない中、
ある程度、KOFの知識で動かせるKOFキャラが猛威を振るいまくり、
新規プレイヤーが次々とKOFプレイヤーに葬られて去って行くという現象が起こった。
KOFとは違うゲーム、小中ジャンプのない、立ち回りや差し合いが重要な新作ということで期待した
非KOFプレイヤー層は絶望し、KOFプレイヤーは結局、中ジャンプもないし、
KOFの方が良いやと去って行き、残ったのはもはや廃墟のみ。
ついでにロードもやたら長い。
こうしてNBCは新作でありながらやり込まれることもなく、誰も深みに触れることなく、
感覚的な部分ですでにクソゲーと切り捨てられ消えた。
が、
NBC面白いよ。NBCは理解さえすれば本当は面白いのである。
肝となるシステムはやはりGCステップ
(ガード中に→→で半ゲージ消費し、ガードをキャンセルしてステップする)で、
これがあるばかりに今作は
各キャラ、各技の硬直が物凄く少ない。
つまり
SNK格闘の原点である、
隙なし突進技でラッシュをかけるというあの爽快感が甦っているのだ。
当然、SVCの反省から無敵なしに変更されたGCステップは
考えなしにステップしてもただ潰されるのみとなり、すでに破綻システムではない。
しかもタッグマッチならではの回復可能体力があるというのも手伝って、
削りダメージが非常に大きい。
そう、
餓狼SPやKOF'95のバランスである。連携を組むのも似た感覚で非常に楽しいのだ。
当然、受ける方は常にそんな強烈ラッシュを浴びていては身が持たないため、
前述のGCステップを使う…… いや、使わなければ生き残れないのだが、
これがつまり割り込めるポイントでは
ガード中に→→を入れるのが当たり前、という次元なので、
すでに
ドリームマッチとは思えないほどのマニアックさである。
加えて、今作は
各キャラの性能が非常に尖っており、
確かに粗いと言い換えることも出来るのだが、
使っていて非常に面白く、
そして
やられてキツイ仕上がりになっている。
GCステップやタクティカルステップを使わずにこれらを浴びると
ハメ殺されたと錯覚してもおかしくない。
実際、この辺のセオリーは練習出来ないCPU戦でそうそう身に付くものではないため、
クソゲーと断じられるのも仕方のない部分ではあるのだが、しっかりとシステムを使いこなし、
互いに対策を練り合って対戦すればこれがシステムバランスとしては完璧に近い出来なのである。
タッグマッチの醍醐味と言える交代関連のシステムも新鮮かつ、駆け引きに満ちていて、
充分以上に対戦していて面白いゲームなのだ。
キャラバランスの方は…… 強キャラが研究されすぎて別次元へ旅立った感があるものの、
やはり各キャラ尖っているので毒をぶつければ下位キャラでも闘えるなかなかの仕上がり。
実際、絵が下手だったりガクガクしてるのは一部キャラだけだし、
SEも似たような音ばかりで変化に乏しく、響きが常に単調なだけで
SVC、KOF2003のように根本的に迫力がないわけではない。
悪い部分だけを見て批判されがちだが、良い部分を見れば立派な対戦ツールだというのが解るはず。
是非ともネット上の風評に負けず、やり込む覚悟で触れて欲しい作品である。
あ、でも細部まで洗練されたA級の格ゲーではないからね。
ちょっと粗がある方が面白い的なB級以上A級未満格ゲーとしては最高の出来だと思います。
劣化MOWみたいな感覚。新作で劣化してちゃ駄目だろ! という意見はごもっともで……
バランス C 空気 C |
GCステップを仕上げ、独特の駆け引きを実現させたタッグシステムはほぼ完璧。
キャラバランスはほたる、キム、Mr.BIGの抜けっぷりがちょっと酷い。
オマケにこれが尖った強さなのであまりにもボコボコにされると空気も悪くなるだろう。
とはいえ程度の差はあれどこのゲームのキャラは全員が尖っているので、
尖り部分をぶつければ上位を食うことも不可能ではないし、3強、4強だけを抜いたら
後は最弱と言われるキャラでさえ目立った不利を感じない良バランスとなっている。
よって基本、対戦は非常に盛り上がるのだが、交代させて貰えず、
早々に一人倒されると後はリンチされるのみというのはさすがに精神的に辛い。 |
PlayStation2版
ロードが長ぇぇぇ!!
アーケード版でも長かったロードがさらに長くなっている。
一応、アレンジBGMや新規背景追加、カラーエディットにギャラリーモード、
そしてオンライン対戦MMBBに普通のCPU戦と追加要素は揃っているのだが、
ロードが長い。
とはいえさすがにNEOGEOCD並とまでは行かないので気が狂うほどではないのだが、
結局、なぜか練習に足枷が付きまとうNBCだった。
一応、プラクティスモードで、
設定をこうすればロード皆無で次々と敵が出て来る擬似CPU戦が可能なため、
どうせ何度も見て楽しめるようなエンディングもないゲームなのでこれで遊ぶのをオススメ。
実際、追加された普通のCPU戦もCPUがセオリー通りの交代をしてくれず、
体力が減ってもただ猛進して死んで行くだけなので練習にならないし、
そして何より面白くないのだ。EDはムックで見れば良し。
後は(以下、公式よりコピペ)、
1.現象
コマンド記録機能を使ってある条件下でコマンドセーブしたゲームデータがロードできなくなる。
2.発生要件(主要)
プレイヤーがギースまたはキサラの一方を使用してコマンドを記録。
(他キャラでの記録に関わらず、当該キャラクターのどちらか一体のみ記録した場合に起こる可能性がある)
3.対処方法
電源を切る前に、ギース、キサラ両キャラクター共にコマンド記録(10秒間すべて)、データセーブを行う。
(両キャラクター共10秒間すべてデータが記録されている場合は読み出しエラーは起こりません)
こういったバグがあるので気をつけておこう。基本的には良移植である。
>MMBB NEOGEO BATTLE COLISEUM
PICKUP
ATOMIS |
ユウキ アイ
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決め台詞 |
I'm not BOY
あっち行ってよ ばかー! |
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ドリームマッチなのにまた余計な主人公が付くのか。
と、いきなり
存在自体が不評を買った主人公コンビ。
しかし、敢えてちょっと古めな古典的ヒーローなイメージは、
すでに古典ハードとなったNEOGEOの祭典には良い雰囲気でマッチしている。
技やセリフがNEOGEOネタに満ちていて、ファンはニヤニヤしっ放しな面白い二人組だ。
キャラによってドットのクオリティに大きな開きのある今作の中で、
当然、主人公とあれば最大の力が注がれているかと思いきやこれが
一番ドットが粗い。
しかも
どの部分で攻撃判定が発生しているのかよく判らないくらいに枚数が少ない。ガクガクだ。
しかし、本文で述べた動画関連でプッシュされるのはやはり主人公であるこの二人のため、
主人公であるこの二人は
NBCのイメージダウンへ計り知れない貢献を行ったことになるだろう。
やはりいない方が良かったのかも知れない。
個人的には、ユウキは田舎から出て来たアイドルっぽくて妙に親しみが湧いてしまう。
田舎ではたくさんの兄弟が貧乏長屋に住んでそう。後、絶対おばあちゃんっ子だと思う。
声もかの緑川光氏で非常にカッコイイので、
せめてもう少し枚数を増やして貰えればメインで使いたい感じ。
アイの方は素直にかわいい(歯が抜けてそう)キャラだと思うのだが、
まったく人気のない現実が理解出来ない。
そんなことをサイトで書いてみた所、
アイに人気がないんじゃない! NBC自体に人気がないんだ!
というツッコミが何件も来て驚いてしまいました。
携帯アプリの『SNK GAL'S OPEN 〜キューティーショット〜』に出ているのを発見したときは、
アイちゃん生きてた! と
目頭が熱くなった。
PICKUP
ATOMIS |
キサラ・
ウェストフィールド
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ADKより発売の痛快GANGAN行進曲発売当時の1994年、
制服で闘う女子高生ということでか(ZERO2のさくらより先)結構、話題になり、
今でも語り草になってるジェラシーボンバー共々根強い人気もあったはずで、
それがあったからこそ選ばれたキャラなのだろうし、
今風の萌えキャラとしてもそれなりにキャッチーなキャラだったと思うのだが、
何故か今作では特に何か話題になるでもなく、
ほぼスルーを受けるという謎の境遇のまま終わった感がある。
??? 何故? 結局マイナーすぎたということでしょうか?
やっぱりNBC自体が駄目なの?
それともドットで足が頻繁に逆関節まで曲がってるのが原因???
足四の字とか効きそうにないよなぁ……
PICKUP
ATOMIS |
ロバート・ガルシア
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